日本は20世紀70年代から、高齢者社会を迎え、2018年に65歳以上の高齢者数は総人口の28%を占めている。高齢者社会の課題を解決すべく、介護・医療サービスの分野において蓄積されてきた多くの多くのノウハウが中国にとって参考価値が極めて高い。総人口の多い中国では、高齢化が加速し、介護施設、及び介護サービスの整備は急増するニーズに追いつかない課題に直面している。日中両国の健康・シルバー産業における協力提携の互恵性、発展のポテンシャルが大いに期待できる。
中国で高齢者人口が最も多い山東省では、高齢者福祉・医療・保健・食品・保険・生活ケア及び長期介護等のサービスにおけるニーズが急増している。2018年2月に、医療・シルバー産業が当省の成長エンジンシフト「10強」産業に決定された。2018年6月25日、省政府は「山東省医療・シルバー産業発展計画(2018—2022年)」の中で、開放的な協力プラットフォームを構築し、韓国・日本・スイス・台湾等の先進技術と管理経験の導入に全力を挙げることを明確にした。シルバー産業における理念・制度・サービス基準等の面で世界トップレベルにある日本は、「シルバー産業が最も優れた国」と言われる。日本のシルバー産業関連企業は、当省の市場に着目し、当省とのシルバー産業協力に非常に意欲的である。
中日のシルバー産業協力に長年注目してきた中国国際貿易促進委員会山東省委員会は、JETROと連携して省内で「中日老齢産業交流会」を6回開催し、当省と日本のシルバー産業協力に強い基盤を築いてきた。今年3月、龔正省長の日本訪問に合わせて中国国際貿易促進委員会山東省委員会が開催した「中日シルバー産業協力交流及び企業商談会」では、多くの案件が合意され、会議の効果が省指導者、省政府の関連部門及び中日企業から高く評価されている。
この交流会の成果をもとに山東省と日本の健康・シルバー産業協力を深めるため、山東省衛生健康委員会・省民政庁及び日本の関係機構等との幅広い交流と協議により、日中健康・シルバー産業協力プラットフォームを共同で発足させることを決定した。
一、主な業務職責
理事会は、当省と日本の間で政府・企業・サービス機関の橋渡しとして、政府部門の政策の制定と実施をサポートし、健康・シルバー産業の技術交流・規格策定・協力推進・人材育成をリードし、相乗効果・重合効果及び倍増効果を呼び起こし、山東省と日本の健康・シルバー産業における全面的協力を積極的に推進する。
具体的な業務職責は、以下のとおりである。
1.山東省と日本の都道府県・国レベルの研究機関を結び付け、シルバー産業協力の最先端の研究を進め、専門家を招いて中日シルバー産業の発展ニーズ・協力モデル等について計画や政策のアドバイスを求め、政府の意思決定をサポートする。
2.関連政府部門・協会と連携して、当省と日本の企業・政府・学校・研究機関が共同で参画し、協力について検討し、各種フォーラム・交流・研修等、多様な交流活動を進める。
3. 健康・シルバー産業のプラットフォームを共有し、中日の企業に技術・プロジェクト・産業政策等に関する情報を発信する。また、産業のマッチング協力においてコンサルティング・政策指導及び技術サポートを提供し、双方の企業の協力における困難や課題の解決に助力する。
4.中日の重点協力事業のフォローアップを確実に行う。政策コンサルティング、プロジェクトの商談から決定までサポートする。
二、組織の内容
1.ハイレベルの「中日健康シルバー産業協力フォーラム及び協力事業展覧商談会」を2年に1回、山東省と日本で交互に開催する。
2.「中日老齢産業交流会」を1年に1回開催し、1対1の企業商談会を行う。
3.日本の知名度の高いシルバー産業企業の山東省への進出を推進し、高度なシルバー産業モデル事業を実現する。
4.日中健康・シルバー産業協力プラットフォームの事務局は中国國際貿易促進委員会山東省委員会(CCPIT山東)に設置する。
初回メンバー18社:
中国側10社:
中国国際貿易促進会山東省委員会
山東医養健康産業協会
山東省老年学学会
山東省老年産業協会
山東大学
山東青年政治学院
山東女子学院
山東頤養健康産業発展集団有限公司
済南養老サービスセンター
日本側8社:
日本医療福祉協会
日本老人保健協会
東京大学高齢社会研究機構
日本龍岡会グループ
日本徳州会
日本アースサポート株式会社
株式会社ワールド·ケア·デザイン
ニチイ(北京)在宅養老サービス有限公司
後援(6社):
山東省民政庁
山東省衛生健康委員会
独立行政法人日本貿易振興機構
大阪商工会議所
関西経済連合会
日中経済貿易センター